Chapter V · Work Permit

2026年、
就労許可制度が導入される

2026年3月1日、ジョージア(国)は政令№70とLaw №1509に基づく 新しい労働移民制度 を施行しました。これまで居住許可・ビザだけでカバーされていた就労が、明示的な許可制度に再構築されました。対象者・例外・申請プロセスを体系的に整理します。

SCOPE OF INFORMATION
本ページの内容は、ジョージア(国・コーカサス)の労働移民制度に関する一般的な情報提供 です。FRONTIER CAPITAL は、就労許可・居住許可の 取得代行サービス を提供しており、書類準備から申請・フォローアップまで一貫してサポートします。日本側の税務相談(CFC税制等)は別途、日本の税理士にご相談ください。
01 Overview

2026年改革の
全体像

これまでジョージアでは、居住許可(Residence Permit)または滞在ビザを保有していれば、明示的な就労許可がなくとも実質的に就労が可能でした。しかし2026年3月1日以降、この前提が変わりました。

Two Acts

改革の二段階構造

本改革は2つの法令によって構成されています。

  • Government Resolution №70(2026年2月20日採択、3月1日施行):就労許可制度の基本枠組みを規定
  • Law №1509(2026年4月15日採択・公布):例外規定の拡大・C5ビザの新設・経過措置の明確化

両者は併せて、ジョージアにおける外国人の就労・自営業活動を制度的に再構築するものです。

Key Principle

居住許可 ≠ 就労許可

新制度の根本原則は、「居住許可(または滞在ビザ)の保有」と「就労する権利」が分離されたという点です。永住者・特定の投資居住者・外交官などの例外を除き、対象となる外国人は、居住許可とは別に、就労許可(または同等の代替権限)を取得する必要があります

Background

改革の背景

改革に先立つ時点で、ジョージアの労働移民データベースに公式に登録されていた外国人は約42,000人とされる一方、実態として就労・自営業に従事する外国人は20万人を超えていたと推計されています。この乖離が、政府が制度を再設計した最大の動機です。

02 Who Needs It

対象者と
例外規定

就労許可が必要な人と、不要な人を整理します。Law №1509の改正により、例外規定が大幅に拡張されました。

01Required

就労許可が 必要 な人

  • 労働移民(Labor Immigrants):ジョージア企業に雇用され、有償職務に従事する外国人
  • 自営業者(Self-employed):個人事業主(IE)、フリーランス、独立した経済活動を行う外国人
  • 登録起業家:ジョージアでLLC・JSC等を設立し、その経営に従事する外国人
  • リモートワーカー:ジョージア国内のスタートアップにリモートで雇用される外国人
02Exempt

就労許可が 不要 な人

  • 永住権保有者(Permanent Residence Permit)
  • 投資居住権保有者:ジョージア経済への 300,000 USD以上 の投資を行った居住権保有者
  • 外交使節団職員国際機関職員
  • 難民・庇護希望者
  • 国際メディアの代表者
  • 不動産所有者(賃料収入者):ジョージア国内の不動産を保有し、賃料収入のみを得る場合(Law №1509で明確化)
  • C5ビザ保有者:ジョージア国外に登録された企業のためのリモートワーク従事者(同ビザの対象者のみ)
03IT Track

IT従事者向けの独立トラック

新制度では、IT分野での就労を希望する外国人向けに、IT居住許可(IT Residence Permit) という独立した制度が用意されています。

  • 要件:IT関連の労働・経済活動からの年間報酬が 25,000 USD相当(GEL換算)以上
  • 付与期間:最大3年
  • 取得経路:通常の就労許可とは別に、Public Service Development Agencyにて申請

これは、ジョージアをグローバルIT人材のハブとして位置づけたい政府方針を反映した制度です。

03 Application Process

申請プロセス
全体フロー

新制度の申請プロセスは、原則として2段階構造です。一般的な流れを示します(個別案件は専門家にご相談ください)。

Stage 1Right to Work

第1段階:労働権の取得

最初のステップは、「労働・経済活動を行う権利」(Right to Labor/Entrepreneurial Activity) の取得です。

  • 申請先:労働・健康・社会保障省 雇用促進国家庁(Employment Promotion State Agency, Ministry of Labour)
  • 申請ポータル:労働省の電子ポータル(オンライン申請)
  • 審査期間:標準で 最大30暦日
  • 申請手数料:上限 500 GEL(Law on Labor Migration Article 13⁴(8))

労働市場テスト:雇用者は、外国人を雇用する前に、原則として国民求人ポータルに該当ポジションを10営業日以上掲載し、適切な現地候補者がいないことを示す義務があります。

Stage 2Visa / Residence

第2段階:D1ビザまたは居住許可

労働権を取得した後、その権利を実際に行使するために、以下のいずれかの書類が必要になります。

  • D1イミグレーションビザ:ジョージア国外にいる場合、労働権取得後 30暦日以内 にジョージア大使館・領事館で申請
  • 労働居住許可(Work Residence Permit):ジョージア国内にいる場合
  • IT居住許可(IT分野従事者の場合、要件を満たせば)

どの経路を選ぶかは、現在の所在地・職務内容・滞在予定期間によって異なります。

DocsRequired Documents

必要書類(一般情報)

第1段階(労働権取得)の申請に標準的に必要となる書類は以下の通りです。個別案件によって追加書類が要求される場合があります。

  • パスポートのスキャンまたは写真
  • 簡潔なCV(自由形式)
  • IE証明書(自営業者の場合):Revenue Service個人アカウントからダウンロード、または同ポータルの「Announcements」セクションで更新
  • 雇用契約書(被雇用者の場合)
  • 会社登記情報(経営者の場合)
  • 業種コード(NACE)を含む活動証明
04 Transitional Period

経過措置と
各カテゴリの締切

新制度はすべての対象者に同時に適用されるわけではなく、カテゴリ別の経過措置が設けられています。

Deadlines

カテゴリ別の正常化期限

  • 自営業者・フリーランス・個人事業主(IE)2026年5月1日までに就労許可を取得する必要
  • 被雇用者(給与所得者)2027年1月1日までに就労許可を取得する必要
  • 既存登録者(2026年3月1日時点で既にジョージアの労働移民データベースに登録済み):2027年1月1日までに新制度下のステータスを整える必要

経過期間中は既存ステータスでの就労が継続可能ですが、期限を過ぎると違法状態となり、罰金の対象となります。

Penalties

違反時の罰金構造

  • 無許可での就労・自営業活動:2,000 GEL 以上 の罰金
  • 雇用主が外国人従業員との雇用契約の終了・変更・延長を所定期間内に届出しなかった場合:1,000 GEL の罰金
  • 2025年9月以降、ビザ超過滞在に対する 段階的罰金構造 も導入済み
05 C5 Visa

新設のC5ビザと
デジタル・ノマド枠

Law №1509により、リモートワーカー向けの新しいビザカテゴリが設けられました。

C5 Visa

C5ビザの概要

  • 有効期間:5年
  • 連続滞在可能期間:最大1年
  • 対象:観光・短期目的・ジョージア国外に登録された企業のためのリモートワーク
  • 対象範囲:申請者本人 + 配偶者 + 未成年の子
  • 申請料:20〜500 USD(カテゴリ・国籍による)

これは、高所得のリモート専門職をジョージアに誘致するための制度として位置づけられています。日本企業に雇用されたままジョージアでリモート就労する場合などに該当する可能性があります。

注:政府は移民政策に基づき、特定の場合に申請却下の理由を非公開とする権限を有し、その決定は不服申立ての対象外となる場合があります。

06 Residency Update

投資居住の
閾値変更

就労許可制度の改革と並行して、投資による居住権取得の最低基準も変更されています。

Real Estate Threshold

不動産投資による居住権

2026年より、不動産投資による居住権の最低基準が引き上げられました。

  • 従来:100,000 USD
  • 2026年以降:150,000 USD

この変更は、投機的不動産取得を抑制し、より長期的・安定的な投資家を呼び込むことを目的としています。

Investment Residence

経済投資による居住権(就労許可不要)

ジョージア経済への 300,000 USD以上 の投資を行い、投資居住許可を取得した場合、就労許可は不要となります。これは新制度における重要な例外規定の一つです。

07 FAQ

よくある質問。

Q1. 既に居住許可を持っている場合、就労許可も必要ですか?

はい、永住権ではない通常の居住許可保有者は、原則として別途就労許可が必要です。ただし、投資居住権(300,000 USD以上)、IT居住許可、特定の例外カテゴリに該当する場合は不要です。

Q2. 日本の会社に雇用されたまま、ジョージアでリモートワークする場合は?

雇用主がジョージア国外(日本)に登録されている場合、C5ビザ が選択肢となります。同ビザは5年有効・最大1年連続滞在可能で、ジョージア国内での就労許可は不要となります。ただし、ジョージア国内での税務上の居住者判定はビザとは別の論点として残ります。

Q3. ジョージアでLLCを設立した場合、創業者は就労許可が必要ですか?

はい、原則として必要です。ジョージア国内に登録された法人の経営に従事する場合、それは「経済活動」とみなされ、就労許可の対象となります。ただし、投資居住権の保有者は対象外です。

Q4. 申請に弁護士は必要ですか?日本にいながら申請できますか?

弁護士は法律上の必須要件ではありません。FRONTIER CAPITAL では 就労許可・居住許可の取得代行サービス を提供しており、書類準備・申請・ポータル手続き・フォローアップまで一貫してサポートします。日本にいながら、ほぼすべての工程を完了させることが可能です。不服申立てなど争訟段階に進む場合は、提携の現地弁護士をご紹介します。

Q5. 申請が却下された場合、不服申立ては可能ですか?

原則として、行政手続法に基づく不服申立ては可能です。ただし、Law №1509の規定により、移民政策に基づく決定の一部は不服申立ての対象外とされる場合があります。具体的な争訟は現地の弁護士にご相談ください。

Q6. 配偶者・家族の扱いは?

就労許可保有者の配偶者・未成年の子は、家族再結合(Family Reunification)に基づく居住許可を別途申請できます。C5ビザの場合は、配偶者・未成年の子が同ビザのスコープに含まれます。

Diagnostic Tool · 3 Minutes

あなたに最適な、
進出ルートは?

6つの質問にお答えいただくだけで、あなたに最も適したジョージア進出ルート(投資居住・IT居住・ワークパーミット・C5ビザなど)を診断します。
結果に応じたカテゴリ別の完全ガイドPDFを無料でお送りします。

進出ルート診断を開始する
08 Our Support

FRONTIER CAPITAL
サポート範囲

本制度に関して、私たちが提供できることと、提供しないことを明示します。

What we provide

提供するサービス

  • 就労許可・居住許可の取得代行:書類準備、申請、ポータルでの手続き、フォローアップまで一貫してサポート
  • カテゴリ判定と最適ルート提案:6つのルート(投資居住・IT居住・通常ワークパーミット・C5ビザ等)から最適なものを選定
  • 制度の体系的な解説と最新情報のアップデート
  • 必要書類の準備と公証・アポスティーユ取得支援
  • 会社設立・税務・銀行口座などの周辺手続きとの統合的設計
  • 不服申立て・行政争訟が必要な場合は、提携の現地弁護士をご紹介
Out of scope

対応しない範囲

  • 裁判所での代理・刑事事件等:これらはジョージア弁護士の独占業務です(必要な場合は提携弁護士をご紹介)
  • 日本側の 税務相談(CFC税制、居住者判定など):日本の税理士業務であり、日本の有資格者にご相談いただきます
  • 日本側の 投資助言:弊社は日本の金融商品取引法に基づく投資助言業の登録を有しません
Consulting

あなたの状況に合わせた設計を、個別相談で。

個別相談を予約する